今作は、『モルフェウスの領域』でスリーパーだった佐々木アツシが主人公。
佐々木アツシが目覚めてから、少し後の物語。
アツシのメンテナンスを担当していた日比野涼子が、今作ではスリーパーになってて、そのメンテナンスをアツシが行ってる。
海堂尊の作品に出てくるゲーム理論の研究者、曾根崎伸一郎が結構好きだ。
ゲーム理論研究してるからってそんなコメントしないだろうという発言が結構多い。でも、示唆に富む発言が多くて、なるほどなぁと思う。
「闘わず、勝たない。それが最上だ」
とか。まぁ、根拠というか、理由がないから、正しいのかどうかも分からないし、実際的な振る舞い方にまで影響を及ぼすような発言でもなければ、そもそもパーソナリティに左右されるような領域についての発言のような気もするから、ただ、味わい深い発言だ、という程度の認識ではあるけれど。
ゲーム理論は興味持ってる分野だから、きちんと理解したいとは思ってるんだけど、色々な方向に興味持ってたら時間がない・・・
凍眠をして、4年間の空白を持つ少年を中心に話が回って、エンターテインメントとして楽しむと同時に、自分の人生を生きるっていうことと、過去の大切さについて考えさせられた。
学園モノとしても、そこそこ楽しく読めると思う。
グイグイ引っ張っていくような女性が海堂尊の作品には結構多いけど、そういう女性に注目してしまうっていうことは、自分自身、やっぱりそういう女性が好きなのかなぁと感じたりもした。
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