2012年12月12日水曜日

『スリジエセンター1991』海堂尊

世良を中心として展開される3部作の最終巻。
『ブラックペアン1988』、『ブレイズメス1990』から続く作品だから、前2作を読んでおく方が、より一層楽しめるかもしれない。更に言えば、海堂尊の作品のすべてに目を通して置くと、理解が深まる。

さてさて、天城雪彦医師が東城大学医学部にスリジエ・ハートセンターの設立を目論んでるわけだが、果たしてうまくいくのかっていう、一言で言えばそういうお話。

手術を受けたいなら全財産の半分を差し出せと放言する天城だが、個人的には大好きなキャラクターだ。非常に人間味溢れる人物だと思う。
フランスでは称賛された天城が日本では受け入れられなかった。そういうことを思うと、やっぱり環境って大切なんだなぁと思う。

あと3ヶ月半で仕事を始めるけど、自分が受け入れられるのかどうかっていうのは、今から考えておく必要があるなぁと思う。

2012年12月8日土曜日

『零崎曲識の人間人間』西尾維新

今まで文庫で刊行された『零崎双識の人間試験』、『零崎軋識の人間ノック』と比べれば、この『零崎曲識の人間人間』はいくぶん人間らしい物語だったように思う。
曲識自体はあんまり出てこなかったりはしたんだけど、表舞台に立たずに、裏舞台で存在感を発揮する人って憧れたりする。

「少女以外は、殺さない」っていう志、滑稽だけど、強い意志を持つっていうのは大切なことなんだと思う。

2012年12月5日水曜日

『万能鑑定士Qの短編集 Ⅰ』松岡圭祐

Qシリーズの短編集。
相変わらずコンセプト通り人が死なない。
だからなのか、読後感が爽やかだ。まぁ、人が死ぬと爽やかじゃないわけでもないんだけど、それでも死ぬのと死なないのとだと大違いだと思う。

莉子ちゃんと小笠原を見てると、もどかしいなぁっていう感じもするけど、たぶん俺もああいう感じなんだろうと思う。
応援しよう。

内容知らないと意味分からない感じになっちゃったと思うけど、まぁいいや。

2012年11月30日金曜日

『ハンガーゲーム』スーザン・コリンズ

読んだのはだいぶ前のような気がする。

映画にもなった『ハンガーゲーム』の文庫本上下巻。



映画とは違って心情が丁寧に描かれてて面白かった。
映画から受ける印象とはだいぶ違ってて新鮮だった。
たぶん、小説の主人公と映画の主人公は違う心の動きをしてたんじゃないかと思う。まぁ、俺が映画を観た時、表情から正確に心情を読み取れなかっただけかもしれないが。

人によっては『バトル・ロワイヤル』のパクリだから云々って言ってるらしいけど、その辺は正直どうでも良い。どう描くかっていうのは二の次で、何を描くか、っていう部分が重要だと思うから。
そういう意味で、この作品は素晴らしいと思う。とりあえず第一部は。

2012年11月23日金曜日

『黒い家』貴志祐介

最近読書量が減ってる。

久々に読んだ本が、貴志祐介の『黒い家』。
デビュー作なんだけど、面白かった。この頃からサイコパスを扱ってたらしい。

良く練られてる作品だと思う。
最近保険に加入したんだけど、この小説を読んで、保険金詐欺って怖いなぁと思った。
最近の話をすると、角田美代子みたいなのが主人公だ。
狂気じみた作品だった。

これ、Kindle入手したら、また改めて読んでみたいなぁと思う。

2012年10月5日金曜日

『カラマーゾフの妹』 高野史緒

今年度の江戸川乱歩賞受賞作、『カラマーゾフの妹』

乱歩賞受賞作だから読んだだけで、実際のところ個人的にはあんまりこういう類の作品は好きじゃない。
こういう類っていうのは、つまり、自分以外の誰かの作品に対する、本人に許可を取らない続編という位置づけの作品だ。

高校生の頃に読んだ『カラマーゾフの兄弟』を読み返してみようと思った。
着想は面白いし、作者は『カラマーゾフの兄弟』が好きなんだろうなぁとも思った。
でも、それだけだ。
やっぱり作品のポテンシャルそのものにあんまり好感を持てなかった。
例えば俺なら、ロシアの文豪、ドストエフスキーの作品に勝手に続編を作ろうなんて恐れ多くて出来ない。
読んだ印象では、作者自身は、もともとドストエフスキーが書く予定だった第二部っていう着想を元にしただけで、続編を書こうと思ってないのかもしれないけど、第一部を踏まえてる段階で続編っていう立ち位置からは逃れられないだろう。
もちろん、本来の作者以外が書いた作品が世の中にたくさんあるっていう事実は確かにある(『ドラえもん』もそうだ)し、そういうものが広く認められることもあるっていうことも知ってはいる。
この作品がそういう系統の作品かっていうと、正直なところ疑問を感じる部分があったりするんだよなぁ。

乱歩賞として選んでいいのかどうか、っていう問題は選考の時点であったらしい。
『カラマーゾフの兄弟』の続編にも一定程度の需要はあるはずだから、個人的には乱歩賞作品にはしないで欲しかったかなぁと思う。


愚痴ばっかりになっちゃった。

2012年9月22日土曜日

『悪の教典』 貴志祐介

今年の11月に映画が公開される貴志祐介の『悪の教典』。文庫本で上下巻だったんだけど、一気に読んだ。
色々な作品がドラマ化されたり映画化されたりしてるけど、実は貴志の作品はこれが初めて。
過去からのファンの人たちは、アマゾンのレビューとか見てると辛口評価だったりするけど、初めて貴志の作品に触れる立場からすると、結構面白い。まぁ、もともとそんなに辛口評価するタイプではないんだけど。

サイコパスの話だ。学校の教員が、色々あって、最終的に自分の教え子を数名除いて皆殺しにする話。この数名だって予期せずして生き残っただけで、もともとは全員を抹殺する予定だったらしい。
これだけ書くと、かなりの悪人のような気がするけど、自分の身を守るために人を殺すっていう選択をする、それ以外は普通の人だ。考え方が変わってるだけ。
もちろん、許されることではないけど、個人的には好感が持てる主人公だ。
このくらいぶっ飛んだ考えで人を殺してくれたら爽快だ。

殺人を悪いことだという意識はある蓮実だけど、それでも、仕方のないことだと思ってるらしく、自分が殺す前に自ら手首を切って命を絶った生徒を見て、《射殺されるのは、事故と同じでほぼ不可抗力である。しかし、自ら命を絶つ、生き延びる努力を放擲するというのは、現在の教育が抱える何か根本的な問題に起因しているような気がした》などと考える。
こういうことを本気で考えてるような人が間近にいたら怖いなぁって思う。

俺は、正直なところ、多くの人々よりは、蓮実の考えに近いとは思うけど、こんな人間にはなりたくない。

ところで、世の中、携帯電話が普及してからというもの、何だかみんな忙しくなってる。
小説内にもこんな逸話が。

携帯を切ってる主人公、蓮実に学校からの呼び出しがあった。
もちろん携帯を切ってるから気づかないんだけど、学校に出勤した後で苦言を呈された。
「気を付けてくださいよ。夜中でも、今回のように火急の要件がありますからね」
という校長。
それに対して、《だからこそ、安眠できるように携帯を切っておいたのだが》などと心の中で1人思う蓮実。

こんな考えは、現代社会において確かによろしくない考え方なんだろうけど、誰でも思うことだ。安眠さえ場合によっては許されないっていう時代になったことを考えると、忙しくなったなぁって思う。

《ふいに携帯が圏外になってしまったことは、常に何かとつながっていないと不安になる高校生たちに、さざ波のような動揺をもたらしていた》

なんていう考えは、俺からすればまったくもっておかしな話で、出来れば適度に誰ともつながってない状態は作りたいと俺は思ってる。だから時々携帯の音量をゼロにして、メールが来ても電話が鳴っても気付かないようにしてる。その状態で1日放置したりすることも少なからずある。

携帯に振り回される人生、俺は嫌だ。


何が言いたいのかよく分からない文章になったけど、とりあえず、『悪の教典』、面白かった。
今日、貴志祐介のほかの作品、何か買ってこようかなって思ってる。

2012年9月17日月曜日

『ポアロのクリスマス』 アガサ・クリスティー

最近色々あって読書から遠ざかってた。
また読書熱が再発し始めたから、色々読もうかなって思ってる。

で、読んだのがクリスティーの『ポアロのクリスマス』。
ちょっとだけ違うけど、結末としては『アクロイド殺し』に似てる。それでもやっぱり驚かされる。

最後まで引っ張っておいて、ストンと良い感じのところに落とすっていうクリスティーの構成が好きだ。読後感が爽快。

クリスマスには死体がよく似合う。

ポアロの言葉にドキッとしたりもした。
クリスマスの犯罪はあんまり日本では成立しないのかなって思ったりもする。

2012年8月31日金曜日

『孤独な群衆』リースマン

ちょっとした興味を持って図書館で借りた『孤独な群衆』、返却期限が迫ってて、期限までに読み終わる気がしなかったから返却してきた。

社会学の本なんだけど、残念なことにさっぱり分からない。
それなりに理解しようと頑張ったんだけど、片手間だったせいか、頭に入ってこなかった。
また余裕が出来た時に図書館にこもって読んでみようかと思う。

2012年8月17日金曜日

『天地明察 下』 冲方丁

『天地明察』の下巻

いよいよ渋川春海が暦の改正に動き出す。
ひとつのことに生涯を賭けるっていうのは素晴らしい。
歴史ものとして面白かったし、物語として面白かった。
でも、個人的に一番注目したいのは、中国で使われている授時暦を採用しようとしたけど、それが間違っていたっていう出来事。関孝和の示唆によって、春海はその事実に気付いたわけだけど、どれだけ権威的なものであっても間違いは起こりうるっていうことは、常に念頭に置いておかなければいけないことだと思う。力あるものに対して引け目を感じることだけはしたくない。

2012年8月10日金曜日

『天地明察 上』 冲方丁

『天地明察』の上巻読み終わった。
色々と知らないことがあって、へぇ~って思ったりもしたんだけど、アマゾンのレビューなどを見てみると、どうやらすべてを鵜呑みにしてはいけないらしい。
算術、天文術、暦術すべてにおいて誤りがあるらしい。
算術についての誤りは俺も気づいた。この問題解けないじゃんって思ったりもした。間違い方がふざけてると思ったりもした。でも、天文と暦についてはよく分からない。時間があれば調べてみようかと思う。

渋川春海という碁打ちが主人公で、その男が暦を作り変える話なんだけど、多趣味で本業以外のことにうつつ抜かしてるあたり結構似てる。
数学が得意で、天文にも興味持ってるあたり結構類似してる。年齢も同じだ(これは、俺が今読んでるからで、5年後には俺の方が上だけど)。もっとも、暦についての知識は俺はあんまりない。せいぜい、現在使われてる暦がグレゴリオ暦で、4の倍数であって、100の倍数でない年にうるう年があり、例外的に、400の倍数の年にはうるう年になるっていう事実を知ってる程度だ。いつつくられたものなのか、とか、どうやってつくられたものであるのか、とか全然知らない。この小説を読んだことをきっかけにして、勉強してみようかなぁと思う。

歴史小説というにはあまりにライトだけど、面白いのは間違いない。『のぼうの城』は読んでないんだけど、ジャンルとしてはあの辺に近いっぽい。もう少し重厚な物語の方が個人的には好みかもしれないなぁ。
渋川春海や関孝和を扱った歴史小説や文献、図書館とかで探して読んでみようかなぁと思う。どうやら、暦術は測量に関わりがあり、つまりは地図の作製にもつながるらしい。

上巻は、渋川が酒井の命で北極出地に行き、帰ってくるまでが描かれてた。後半はいよいよ暦をつくるんだろうと思う。楽しみだ。

2012年8月8日水曜日

『弁護士探偵物語 天使の分け前』 法坂一広

2012年度、第10回の『このミステリーがすごい』大賞の大賞受賞作、『弁護士探偵物語 天使の分け前』
ハードボイルドを気取った小説。少々鼻に付く。ただ、キャラに関して言えば、俺の周りには種々雑多な人間がいて、こういうやつもいるよなぁっていう程度。たぶん、自分の周囲もまともな人間っていう環境の人が読むと、我慢がならないかもしれない。

現役の弁護士が書いた弁護士が主人公の小説だ。生きるか死ぬかっていう場面とかもあったりするんだけど、これだけ無駄口叩いて良く死なないよなぁと思う。あっぱれだ。

ストーリーは悪くないと思うから、読んでみても良いんじゃないかと思う。

『完盗オンサイト』 玖村まゆみ

2011年度江戸川乱歩賞受賞作、『完盗オンサイト』
この年は『よろずのことに気をつけよ』との同時受賞だった。

軽くて読みやすい。軽さに関しては、東野圭吾と同等くらいだろうか。
発想は面白いとおもう。皇居に侵入して盆栽を盗み出すというクライムノベル。乱歩賞作品にしては異質だなぁと感じた。乱歩賞は、過去の作品は、殺人犯人を解き明かすっていう推理物だったから、そういう意味では真新しい小説ではあった。
ただ、なんだかなぁ・・・
文章も読みにくくはなかったんだけど、物語全体にある種の適当さみたいなものを感じて嫌だった。ご都合主義ではないんだけど、絵空事が並び過ぎてる。内田康夫は選評に「マンガの原作程度にしか評価できない」って書いていた。まぁ、そうなのかもしれないなぁ。だったら、ぜひとも漫画にしてほしいものだ。

それはそうと、内田康夫は、漫画と小説に順序関係を入れてるのだろうか。「マンガの原作としてしか評価できない」ならまだ良かったんだけどなぁ。

『よろずのことに気をつけよ』 川瀬七緒

2011年度の江戸川乱歩賞受賞作品、『よろずのことに気をつけよ』(クリック)

アマゾンのレビューを読んでみると評価が低めなんだけど、俺は面白いと思う。
真由の祖父が死に、床下からはお札が見つかる。そのお札の謎を突き止めてもらおうと、その方面の専門家である大学の研究者を訪れ、一緒に事件解明に乗り出すというお話。

ある程度詳しい人間から見れば、おかしなところもあるのかもしれないけど、そういう部分には目をつむるべきだと思う。そういう部分で評価をしてしまうと、『容疑者Xの献身』や『サマーウォーズ』なんかは、数学やってる人間からすれば、こういうものじゃないっていうツッコミが大量に出てくると思うんだ。

知識の押しつけみたいなものが感じられず、それでも時々へぇって思う話が出てくる。魑魅は山の化け物、魍魎は川の化け物だっていうこともその1つ。だからどうしたっていう話だけど、勉強になった。
後半、少し間延びしたかなっていう印象はあるものの、テンポよく読めて良かった。

読んだのは1年以上前だから、結構忘れてる部分がある。文庫本が出版されたら、それを買ってまた読み直してみようと思う。

『東京発ひかり147号』 西村京太郎

西村京太郎の長編小説、『東京発ひかり147号』(クリック)
うーん、何とも言えない作品だ。
面白くはなかった。やっぱり西村京太郎は俺には合わないんだろうなぁ。

多摩川の河原で予備校生が殺害されたところから話は始まるのだけれど、その予備校生が予知能力者だったということが分かる。彼の部屋には意味の分からないアルファベットの羅列が。後日ひかり147号の車内で女性が殺されるんだけど、アルファベットの羅列はその殺害を予告してたものだっていうことが判明する。
真相解明に十津川警部が動き出す。

簡単に言えばそんなお話。
数年前に出版された本だけど、西村京太郎でも予知能力みたいなオカルト系の話題盛り込むんだなぁって関心したんだけど、それだけだ。ご都合主義で、推理小説とは言えないと思う。真相解明の場面で初めて出てきた登場人物もいるし。

西村京太郎、量産型の作家ですごいなぁとは思うんだけど、残念ながら内容に関しては評価できない。

2012年8月6日月曜日

『殺人の門』 東野圭吾

数年前に出版された『殺人の門』(クリック)
本屋で初めて見た時、そのタイトルに衝撃を受けて、いつか読みたいと思ってた本を、文庫本が出た時に買って読んだ。

ある男を殺したいと思う男の物語。殺したいと思うんだけど、でも殺せない。殺せないのはどうしてだろうと思い悩む。
対象となる人間は、不愉快な奴で、読んでる側としても、殺してくれたら気分爽快なのになぁと思いながら読み進めていったことを覚えてる。

東野圭吾は色々なテーマを扱ってて、非常に面白い。小説に対して挑戦的な作家はそれほど多くない。これからも刺激的な小説をどんどん出版して欲しいなぁと思う。

『廃用身』 久坂部羊

『廃用身』(クリック)っていう小説。読んだのは確か先月か先々月か・・・

衝撃的な作品だった。麻痺によって動かなくなり、今後動くことはないと判断されている四肢、廃用身を切り落とそうっていう医者の物語。
ただ、いかんせんその医者の発想がところどころバカっぽい感じがして、登場人物に感情移入したりは出来なかった。廃用身を切断することを、Aケアと名付けよう、とかっていうあたりが何ともふざけてる感じがした。

『石狩川殺人事件』 西村京太郎

西村京太郎の『石狩川殺人事件』(クリック)、1日で読み終わった。
西村京太郎の本は密度が薄くて、そういう意味では読みやすいんだけど、いかんせん読点が多くて、そういう部分で自分の読書テンポが乱される。

ミステリーではあるんだろうけど、なんだろうなぁ、読者側は材料不足で謎解き出来なくて、十津川警部が犯人を捜しあてていく過程を楽しむ小説だ。

西村京太郎の小説は、残念ながら俺はそれほど好きではない。父親が時々出張のお供に西村京太郎を読んでて、読み終わったのを時々俺が譲りうけて、そして時々読むんだけど、自分で買うことは現在はない。過去に1作品だけ、『天使の傷痕』(クリック)という江戸川乱歩賞を受賞した作品だけは自分で買って読んだ。十津川警部が生まれる前の作品。江戸川乱歩賞を受賞したから読んだ作品で、西村京太郎の本だから読んだわけではないんだよなぁ。
彼の作品は決して面白くないわけではない。ただ、何ていうか、昔はともかく今は量産型の作家で、ほとんどがテレビドラマ向けだっていう印象が強い。もっと、考えさせられる作品を書いてくれたら良いのになぁと思う。

2012年8月5日日曜日

『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 下』スティーグ・ラーソン

割と早く読み終わった。『ミレニアム1』の下巻
面白くて一気に読んじゃった。
黙々と作業をするリスベットに引き込まれる。あれだけ自分の世界に没頭出来たら良いなぁと思うばかりだ。

ミレニアム三部作のうち、まだ購入してるのは1部だけ。残りは年内に読めれば良いかなぁと思ってる。9月までに第二部を、10月には第三部を読みたいなぁと思ってる。

2012年8月2日木曜日

2012年7月の読書

7月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2727ページ
ナイス数:13ナイス

ナイルに死す (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)ナイルに死す (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
面白かった。一見無関係だけど、色々な思惑で登場人物みんながつながってる部分とか、なんとなく、『オリエント急行の殺人』にも通じる部分があるのかなぁと思ったりもする。 結末は、少なからず意外性があって退屈しなかった。
読了日:07月28日 著者:アガサ クリスティー

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)
口では言わなくても、自分のランキングははっきりと自覚してる。とりあえず、ダサいかダサくないかでふるいにかける。 特別面白い話でもなく、そもそも「神木隆之介と橋本愛が出てる映画の原作だから」っていう理由でもなければ絶対に読もうと思わなかった本。 立ち読みでも十分だったかもって思うけど、でも、ただ、自分が高校生だったころも、クラスの中ってこんな感じだったなぁって思う。その中で可能な限りどこの群れにも属さずに、傍観者でいようとした自分が今でも正直誇らしかったりもする。 人間は、そんなにつながっている必要はない。
読了日:07月18日 著者:朝井 リョウ

Another(下) (角川文庫)Another(下) (角川文庫)
読了日:07月17日 著者:綾辻 行人

Another(上) (角川文庫) Another(上) (角川文庫)
アンフェアだっていう人もいるけど、読み方を変えればきちんと評価できる作品だと思う。ただ、どうやって実写化したのかは謎。
読了日:07月17日 著者:綾辻 行人

お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 (双葉文庫)お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 (双葉文庫)
読了日:07月14日 著者:有吉 弘行

もの言えぬ証人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)もの言えぬ証人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
読了日:07月14日 著者:アガサ クリスティー

ケルベロスの肖像ケルベロスの肖像
読了日:07月14日 著者:海堂 尊

2012年7月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター

『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 上』スティーグ・ラーソン

言わずと知れたヒット作、スティーグ・ラーソン『ミレニアム』の第一部、『ドラゴン・タトゥーの女』の上巻をさっき読み終わった。

幸い映画を観てたから、風景を思い浮かべながら、登場人物も何とか区別しながら読み進めることが出来たけど、少ししか登場しなかったり、名前だけで実際には登場しないような人物は、覚えきれずに、名前が出てきても、どういう人物だったっけ? って疑問に思うだけでスルーした。

魅力的な美男子だけど頼りないミレニアムの経営者、ミカエルと、ドラゴンのタトゥーを施した謎めいた天才リサーチャー、リスベットの2人を主軸に据えて物語は展開していく。
まだ下巻が残ってるから、今後どうなっていくのかは分からないけど、翻訳の割に読みやすい作品で面白い。

余談だけど、翻訳書っていうのは、原書の出来とはあまり関係がない。原書が売れてるから読んでみると全然面白くなかったりもする。そういう時の原因は、自分の理解力であることも多少はあるけれど、大抵は翻訳者だ。合う作者、合わない作者がいるのと同じく、合う翻訳者、合わない翻訳者がいるんだと思う。
『ミレニアム』の翻訳者は非常にレベルが高い翻訳者なんだろうと思う。

ところで、作者のスティーグ・ラーソン、小説読み始めるまで知らなかったんだけど、死んでるらしい。本当は第三部で終わる予定ではなく、第四部以降も続く予定だったのが、第四部を200ページほど書いた時点で亡くなってしまったそうだ。非常に残念。

2012年7月30日月曜日

『ナイルに死す』アガサ・クリスティー

アガサ・クリスティーの作品。
面白かった。一見無関係だけど、色々な思惑で登場人物みんながつながってる部分とか、なんとなく、『オリエント急行の殺人』にも通じる部分があるのかなぁと思ったりもする。
結末は、少なからず意外性があって退屈しなかった。

『桐島、部活やめるってよ』朝井リョウ


口では言わなくても、自分のランキングははっきりと自覚してる。とりあえず、ダサいかダサくないかでふるいにかける。
特別面白い話でもなく、そもそも「神木隆之介と橋本愛が出てる映画の原作だから」っていう理由でもなければ絶対に読もうと思わなかった本。
立ち読みでも十分だったかもって思うけど、でも、ただ、自分が高校生だったころも、クラスの中ってこんな感じだったなぁって思う。その中で可能な限りどこの群れにも属さずに、傍観者でいようとした自分が今でも正直誇らしかったりもする。
人間は、そんなにつながっている必要はない。

『アナザー』綾辻行人

綾辻行人の『アナザー』読んだ。8月に映画が上映される作品。橋本愛が出てるから観てみたくて、先に原作読んどこうっていう感じになった。
綾辻行人は気になる作家の1人ではあったんだけど、いかんせん読みたい本が大量にあって追いつかなくて、良い機会だった。

3日で一気に読み終えた。面白かった。鳴ちゃんみたいな女の子が近くにいたら、たぶん絶対好きになってただろうなぁ・・・とか。
四半世紀前の出来事がきっかけで、不定期で、毎月クラスの生徒やその近親者が最低1人は死ぬ。っていうシリアスな話ではあるんだけど、それでも、なんとなく、心地よさそうな世界だなぁって思ってしまうのはもしかしたら俺がひねくれてるからなのかもしれないけれど。

お勧めです。ホラー好きには特に。
推理小説が好きならちょっと拍子抜けするかもしれない。