『C.M.B.』の27巻.
「アステカのナイフ」
ある家庭の父親が,アステカのナイフが喉に刺さり死んでいる状態で発見された.
母親が逮捕され,無実を証明するために息子が森羅を訪ねてくる.
結末が少々ショックなんだけど,ここから得られる教訓は,余計なことはしない,っていうところかな.さじ加減が難しいけど.
「爆破予告」
ブルーブル社の本社ホールで恐竜展が開催される.
開催前日に迫った日,何者かに寄る爆弾予告が.
ニューヨーク証券市場に上場しているという小話も,きちんと核になるストーリーに織り込んでいるところとか,ストーリーテラーとしてさすがだと感じる作品だった.
「幸運」
殺人の容疑で拘置所に入れられた男が,ある人に頼まれたと言う森羅と七瀬のお陰で釈放された.
自分の力でここまで来たという男.彼に迷惑を吹っ掛ける奥さんと友人二人が,実は男を救ってほしいと森羅に頼んだ張本人だった.
そこで男は気づく,自分の力で生きてきたと思っていたけれど,そうじゃなくて,幸運だったからだと.
『暗殺教室』読んでても思うんだけど,架空の登場人物っていうのは,役割を持って出てくる人たちばかりだから,皆賢い.それぞれの人生の中で,それぞれが,様々なことを考えながら生きている.現実の世界を見てみると,どんなに贔屓目に見ても,必ずしもそうじゃない人々がたくさんいると思うけれど,フィクションだと,それぞれの登場人物が,それぞれのポジションで必死に生きてる.
だからこそ,そこから学ぶことはたくさんあるのかなと思う.
「大入道の屏風」
番外編,マウが主役の『M.A.U. “ブラック・マーケットの魔女”の事件目録』の2作目だ.うん,確か2作品目だったと思う.はっきり覚えてないけれど.
マウが経営するお店が金欠になり,キャッシュで50万ドル支払ってくれる客を探したら,その客から,数多のコレクションの中から大入道の屏風を探してほしいという依頼を受けた.
マウは見事にその仕事を完遂したんだけれど,その過程で部下にぶつける発言が印象的だった.
簡単な解決法があるのに解決法が考えつかなかっただけだという部下に対して,
「違う!
あんた達は周りが自分の思う通りになるのを待ってるだけ
現実がどうしようもないときに
知恵を絞って何とかするのが「考える」ってことよ!」
と叱咤する.
頭がいたい・・・
ただ,やっぱり想像力には限界があって,思いつかないという場合もある.
じゃあ,どうやったら思いつくようになるのかっていうと,色々な経験を大切にすることなんじゃないかなぁと個人的には思う.
過去に身に付けた知識,経験に立脚したものが,これから先の自分自身の能力になるわけだから,やっぱり,勉強って大切なんだなぁと思う.

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