2014年10月20日月曜日

『Q.E.D. 49』加藤元浩

大学院生時代から集め始めて,かれこれ49巻.
まぁ,集め始めた時点でそこそこ発売されてたけど.

49巻は,2作品収録されてる.

「無関係な事件」
失敗続きの就活生が,ちょっとした出来心がきっかけで香港マフィアの抗争に巻き込まれてしまうという話.
メインの話がマフィア抗争の末の殺人事件の解決ではなく,そこに巻き込まれた一般人の物語,というところが面白いと思う.
企業からお祈りメールがたくさん届いて自信をなくしていたけれど,抗争に巻き込まれ,足を怪我した弟を救うために必死になっているところで,「オレ 悪くねぇな」と悟るというオチ.

私もお祈りメールはたくさん届いた.そういう中で,唯一採用してくれた会社に入ったんだけど,自分自身の価値について,それほど考えていたわけじゃない.でも,会社入って思ったことは,そんな自分に期待してくれている人がいるんだっていうこと.
だから,改めて人生を見つめ直して,今自分が出来る精一杯のことをしようと思った.

「ラブストーリー」
大学時代,映画作りに掛けた男.
結末が思いつかなくて,そのまま放置していたものを,完成させようと考えたところで,水原可奈に出会う.ヒロイン役の女性にそっくりだったらしい.
水原可奈をヒロイン役として,ラストシーンに使う映像を撮影後,編集する前に,男は死んでしまった.
映画を完成させようと考えた水原は,その役割を燈馬想に丸投げ.
さてさて,燈馬が考えた結末とは・・・

というお話.
人があの世に持っていけるものは3つだけ,「理」と「美」と「愛」だという話が中核にある.
男には「理」も「美」もないから,持っていけるとすれば「愛」だという.
自分にはピンと来なかった部分が結構ある.
加藤元浩の作品は,深い意味があるようで,単なる娯楽作品のようで,良く分からないんだよなぁ.

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