2014年5月7日水曜日

『憑物語』西尾維新

「違うよ、鬼のお兄ちゃん。守るためや、助けるためなら、殺さない方法もきっとあったはずだ。それなのに殺したのは」

「僕が化物だからだよ」

「こうはならないでね、鬼いちゃん。人間は化物(こう)なってしまえば――おしまいだ」

そんなふうに,阿良々木暦にお願いをする斧乃木余接は,怪異でありながら,人形でありながら,とても人間らしかった.

最終的にそんな印象.
斧乃木余接のための物語だった.


個人的には目覚まし時計のくだりが面白くて,ああいう,納得できる結論に対してくだらない理由付けをする,っていう行為は結構大切なことだと思ってる.

短篇集の『暦物語』を挟んで,色々物語シリーズも大詰め.楽しみだ.

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