Qシリーズ最新作,『万能鑑定士Qの謎解き』.
いきなり中国の描写から始まって,それなりに大きな世界観なのかと思ってたら,作中のほとんどが 中国で繰り広げられた作品だった.
日本製品の偽物が流通し,日中関係の悪化が危惧される中,それを何とか緩和できないかと画策した専門家が,日本と中国が所有権を主張し合う弥勒菩薩像を,東シナ海で海上鑑定しようと企んだ.
ところが,中国に弥勒菩薩像を強奪されてしまう.
現実に存在する色々なテーマを盛り込む松岡圭祐の作品は,読んでて非常に面白い.ちょくちょくうんちくも出てきたりして,飽きることがない.
一番最後の描写だったから,っていうのもあるんだろうけど,本筋とあんまり関係がない,
「漢字しか使わない中国人が漢字を忘れた場合どうするのか」
という問題が,実は今作の中では一番印象に残ってたりする.
それはそうと,初めて,読者への挑戦状が挟まれてたり,莉子と悠斗の告白シーンがあったり,Qシリーズの中で,非常に重要な1冊になることは間違いがない,そういう作品に仕上がってたと思う.
次の作品も楽しみだ.
莉子や悠斗に負けないように自分も毎日を精一杯生きようと思う.
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